■ 抄録・要旨
| 大気中における粒子状物質(PM)の発生、消滅、組成、健康影響ならびに2.5μm以下の微小粒子状物質であるPM2.5の環境基準の設定や組成と測定について解説した。PM2.5の主要成分は硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムなどの二次生成無機成分と一次生成と二次生成の極性成分を多く含む有機粒子になっている。それらは吸湿性や水溶性が高く、大気中では気温や湿度、粒子組成に依存するガス/粒子平衡など複雑な挙動をとる。人の呼吸器と粒径別粒子の沈着部位、今後のPM2.5低減対策などについて述べた。
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